異性とのセックスで感染している日本人の実際


 不特定多数の人とセックスをする人が感染すると主張する人が多いですね。でも以下の統計は何を物語っているでしょうか。

 近年、HIVは異性間性的接触での感染が最も多くなり、性別年代別に見ても概ね右肩上がりで増加しています(図1,2)。しかし、これを年代別日本人男女比で見ると若い世代ほど女性の比率が高い状況です(図3)。異性間性的接触でのHIV感染では男性が女性から感染する確率は女性が男性から感染する確率の約10分の1ですが、現時点では年齢が高いほど男性の割合が高くなっています。これは年配の男性の側から見ると、一人の女性から複数の男性が感染しているのか、それともパートナーが外国籍のため日本人だけで比較すると女性の割合が低いのかのどちらかでしょう。
 性感染症の罹患状況を患者数がもっとも多いクラミジアでみると(図4)、年代別のクラミジアの感染状況の男女比がHIVとほぼ同じ傾向なので、今後は若い世代にHIV感染が広まることが十分予想されます。ちなみに、20歳代の女性では1年間に100人中1人以上、男性では200人に1人以上が感染しているといわれています。クラミジアの感染力はHIVより遥かに強いため現在HIVはクラミジアほど蔓延していませんが今後はおなじことがHIVでも起こる可能性があります。

  図1 異性間性的接触で感染した日本国籍HIV感染者(男)




  図2 異性間性的接触で感染した日本国籍HIV感染者(女)










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