HPV感染予防とコンドーム

 HPVワクチンが承認され、これからはどのような方法で希望者が予防接種を受けられるようになるかが焦点になります。その一方で、HPVの性感染予防については必ずしもコンセンサスが得られていません。HPV感染予防について今後議論を展開する上で押さえておきたい点をリストアップしました。


1.HPVはセックスをしない女性の子宮頚部には感染しない

2.HPVは男性のペニスを含めた皮膚に常在するウイルスである

3.女性がセックスをしても感染しないためにはHPVワクチンは有用である(効果60〜70%)

4.HPVワクチンをしても女性は子宮がん検診(細胞診)とHPV検査を受ける必要がある

5.日本産婦人科学会はHPV検査を推奨していない(産婦人科委員のコメント)

6.HPV検査陰性であれば細胞診は3年毎でいい

7.HPVは肛門癌、直腸癌の原因ともなる

8.真性包茎の男性はHPVが原因である陰茎癌になる確率が高い

9.仮性包茎であっても、むいて洗って清潔にしている人は陰茎癌のリスクが著しく低い

10.ペニスのHPV付着量を減らすことでパートナーへのHPV感染リスクが減る

11.コンドームはペニスに付着しているHPVを伝搬させない効果はある

12.コンドームを装着する際に装着する人の手についたHPVはコンドームの表面に付着する

13.コンドームをつける前の手洗いはHPV感染予防に有効と考えられる

結論=ワクチンもノーセックスもコンドームもいいが、まずはペニスを清潔にしよう。