「公衆衛生ねっと」 災害時の公衆衛生

渡會睦子の支援活動 A

○3月17日(木) 8:00〜

・山形のホテルも食料難であったことと、出遅れたこともあり野菜しか残ってなかった。
ホテルの食堂のおばちゃんが、仙台から放射能を心配し逃げてきた家族の子どもと私にバナナを半分にしてくれた。申し訳なかったがこれからはいつちゃんとしたものが食べられるかわからないので、ありがたく頂戴した。野菜とスープを頂き、バナナは備蓄にした。
・仙台・山形間のバスは毎日何百人も待っているときき、荷物の多さと現地の人に迷惑をかけるわけには行かないので断念。
・タクシー(LPガスで動くのでガソリンの心配なし)をチャーターし、前日振込みが間に合わずできなかったボランティア保険に東根市社会福祉協議会で登録。平成22年度700円、平成23年度700円(安い)。外は3月珍しいくらいの大雪。(タクシー2700円)
・私は山形県の保健師として勤務が長かったので、東根市保健センターの知り合いの保健師さんたちに挨拶し、そこで子ども服をもらった。神町公民館に集まっている服をもらえる手配をしていただき、もらいに行ったがダンボールが多くタクシーにつめないので後から取りに行くことに。
・仙台市役所本部から、まだ津波でぬれたままの服の子どもたちがいるので子どもたちの服、おむつ・血圧計に使う単3電池が必要と連絡入り、西松屋東根店で子どもたちの服約700着(約40万円)を買う。現地に絶対に届く募金と思えば楽勝!ボランティア貧乏!
・700着はダンボールにつめるとタクシーにつめない。ナイロン袋に詰めサイズも書いて入れてくれた。西松屋さんの店員さんありがとう!そして、全部タクシーにつめてくれた運転手さんありがとう!
・買い物中に西松屋さんの店員さんとお客さんに、「仙台に友達がいるの」「私も子どもがいるので、寄付させて!」と計8000円と合格祈願と書かれたカイロをもらった。本当に申し訳ありません。でも、確実に物資と一緒にお気持ち届けました!
・時間がかかっている間に、タクシー1台から3台にチャーター変更し、タクシーの運転手さんが神町公民館の服をダンボールからナイロン袋に入れ替えて回収してきてくれた。神町タクシーの運転手さんありがとう!
・タクシー三台で、ホームセンターへ行き、オムツ・電池購入。山形でも紙おむつは買占めがひどく一家族2つまでの約束・・・物資であることを言ったが、NPO法人コメリ災害対策センターを紹介され、物資が届くまでの合間の手立てがほしく買っているので、それでは遅い・・・運転手さんも一家族と数え、8袋(ずるして10袋)、22000円分購入。
・買い物精算中に古巣の山形県立保健医療大学学科長に電話をしたところ、「一人災害看護としていくはずの助教の先生が準備もしたけど連れて行けないと言われて残念がっている。連れて行ってくれないか?」とのこと。オムツと服の間でよければ乗せられる、寝袋・食事は自分で持ってきてほしい、タクシーが現金払いで手持ちが怪しくなるといけないので、現金を持たせてくださいとずうずうしくお願いし同行者ができた。すぐに仙台市役所に2名になる旨お願いした。フットワークの軽そうな美人の若い先生で嬉しかったが、最終日に同い年とわかった(・・・)。
・関山峠・・・珍しいほどの大雪のためトラックが滑って道路に横付けになり、閉鎖・・・引き返し、笹山峠より仙台入り。
・そのころ、買い物に3時間もかかっていたのにメーターをあげずに運転手さんたちが手伝ってくれていたことがわかった・・・本当に申し訳ない。「神町タクシーの人間はやさしいんだぞ」という運転手さんの言葉通り。
・仙台近くになってきたら道路が壊れ、トイレも閉鎖。緊張してきた。
・仙台市役所からまっすぐ被害の一番大きい若林区に入るよう教えてもらった。ガラス窓の2階がつぶれたビルが見えた。そのほかはあまり崩壊などはない。
・17:00 若林区役所に着いた。ご挨拶をし、若林区役所に泊めていただけることを約束し、服など物資をおろし運んでいただいた。
・タクシー精算・・・3台で12万5千円。1万円現金足りず、同行した山形県立大の先生が餞別に持たされた1万円、援助いただいた。
・神町公民館でいただいた服は、男女新旧ばらばら。そこから物資の仕分け作業・・・。夜の10時までかかった。(いくら緊急の物資でも、新品か洗濯済み、そして、種類別にしていただけるとありがたい。ほかの避難所で、物資の仕分けをする要員などいるわけがない。西宮市保健師さんから「神戸の震災時も食料と一緒に梱包されてきたりゴミを送られてきたと同じになる状況が出てきて、新品かクリーニング済みの物資が鉄則になったので、物資はそうなっているものだと思っていた」と聞く。私もそのほうが良いと実感・・・)
・寝袋で就寝。余震が多い。

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